2013年6月18日火曜日

けん玉おじさんの襲撃!世の中危険がいっぱい:日常の光景




先日、会社帰りに電車に乗って座席に座ると、どこからか、

コツン・・・コツン・・・

という音が聞こえてきた。
決してそれは、深夜の病院の廊下に響く恐ろしげな足音ではなく、幼いころ誰しもが聞いた、

けん玉

の音だ。
ふと音のする方を見ると、斜め前のシートにけん玉を握り締めたおじさんが座っている。

わーなつかしい♪

・・・ではない。
なぜ電車の中にけん玉を持ち込んでいるのか、・・・いや、持ち込むのは別にいい。
問題はなぜそれを実践しているのかだ、電車の中で。

まわりのみんなもこのあまりない光景に、チラチラと視線を送っているが、おじさんは全く気にせず玉を振り上げ続けている。
私も目の端で見ていたが、

コツン・・・コツン・・・

一向に玉が乗らない。

下手すぎる

やがて、あまりのヘタクソぶりと、そのヘタな腕前をわざわざ大衆の面前で披露しようと思ったおじさんの思考に笑いがこみ上げてきた。
必死に目をそらして耐えるが、ヘタクソな音は容赦なく聞こえてくる。
まずい・・・

笑いの神様が(いっぱい)降りてきた

コツン・・・コツン・・・

頼むおじさん、もうやめてくれ。
こんな公共の場で一人で笑いたくはないのだ。
なぜまわりのみんなは平気な顔をしている?おかしくないのか?(こんなにヘタクソなのに)

もしよろしければ、みんなで一緒に笑いませんか!

それが実現したらどれだけラクになれるだろう。
しかし現代の都会人はドライだ。
こんな半泣き状態の見ず知らずの私と一緒に手をたたきあって笑ってくれる人などいるわけがない。

そうしている間にも、平静を装う努力も空しく、口がヘンに歪み、肩が揺れてくる。
いいかげんにしてくれ、もうもたない。
おのれ・・・

一刻も早くそのけん玉を懐にしまえ。音を消せ。

それができぬというなら、

死に物狂いで玉を乗せたまえ!




私の願いが通じたのか、少しすると電車が次の駅に着き、おじさんはけん玉とともに降りていった。
結局一度も成功しなかった。
なんだったんだ、アレは・・・

新手の無差別テロか?

だとしたらなかなか強力だったぞ。
危なくやられるところだった。

それにしても、丸腰の私たちに対するこの突然の奇襲攻撃にも係わらず、その場に居合わせた人々は誰一人として取り乱す者はいなかった。
私はあと十数秒も耐えられなかっただろうが、さすが日本人はどのような状況下においても冷静な行動がとれる国民のようだ。

世の中には思わぬところにまさかの危険が潜んでいる。
けん玉おじさん(他にもおばさんやおじいちゃんもいるかもしれない)が同じ電車の列に並んでいたら、車両を変えるのが賢明だろう。

特に、なかなか止まらない特急や、駅間が長い路線は要注意だ。長時間逃げ場がない。(そして、恐らくやられる)

自分の身は自分で守るしかないのだ


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