2021年9月23日木曜日

コーカサス旅行記#55-アルメニアの真珠「セヴァン湖」と「セヴァン修道院」

旅行時期:2018年10月

7日目

山道をしばらく走ると、セヴァン湖と丘の上に建つセヴァン修道院が見えてきました。

=====ガイド=====
ここはゲガルクニク県でアルメニアで一番大きく、寒い場所。冬になるとマイナス30度くらいになる。夏は22~23度。

ここにあるセヴァン湖は、標高1900mの高所にあり、日本の琵琶湖の60%くらいの大きさで、深さは99m、幅は72㎞。この湖は淡水湖で、飲み水としても利用されている。28の川が流れ込んでいて、一つの川から出ている。マスが採れてとても美味しい。
1928年まで、深さは125mだったが、水力発電のために湖に流れ込んでいる川のひとつに設備を建設したら、水深が浅くなった。

これから行くセヴァン修道院のある場所は、1928年までは島だったが、水力発電所ができて水位が下がり半島になった。
セヴァン湖は、西アルメニアにあるヴァン湖の名前で呼ばれていたが、黒っぽい色なので「黒いヴァン」という意味の「セヴァン」と呼ばれるようになった。

セヴァン修道院は9世紀のもの。240段の階段を登ると二つの教会(聖母教会と聖使徒教会)がある。地震で何度も倒れ、何度も修復されたので世界遺産にはならなかった。でも修復には9世紀の石を使った。

9世紀はバグラトゥニ時代で、アショト王の妹マリアンヌがセヴァン湖の横に30の教会を作った。なぜ30なのかは、マリアンヌの夫が30歳で亡くなったため。

修道院ではアラビア人との戦争があったが、アルメニア人は簡単に勝つことができた。アルメニアの軍人は200人だったが、200の船に乗って、木で軍人の姿を作って船にのせた。アラビア人はこれを見て大規模な軍隊だと思った。

湖の向こうには3000m級の山があるゲラマ山脈があり、それを越えるとアゼルバイジャンになる。
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