2日目
登山ルート
磐梯山にはいくつかの登山ルートがあり、パンフレットなどで案内されていたのは6つです。
- 猪苗代登山口(上り:3時間30分/下り2時間30分)
スキー場のゲレンデを登ることから始まる、登山の王道ともいえるルート。 - 渋谷登山口(上り:3時間40分/下り2時間50分)
うっそうとした樹林帯をいく、森林浴に最適なルート。 - 川上登山口(上り:4時間/下り2時間50分)
高くそびえる秀峰を一気に登るルート。 - 裏磐梯登山口(上り:3時間50分/下り3時間)
表とは違った荒々しい磐梯山の噴火壁を見ながら登れるルート。 - 八方台登山口(上り:2時間15分/下り1時間40分)
山頂までの高低差が少なく、比較的初心者にも登りやすいルート。 - 翁島登山口(上り:3時間30分/下り2時間30分)
急勾配のガレ場を一気に登っていく、体力に自信のある人向けのルート。
今回私達は「八方台登山口」から向かいましたが、6つのルートの中では一番短時間で登れるコースらしい。
そのためか、トレッキングツアーなどの出発点にもなっているようで、帰りに知りましたが、この日は、はとバス4台が乗りつけていました。
磐梯山は日本百名山のひとつで、猪苗代湖がある表側から見ると頂上まで木に覆われたなだらかな姿をしていますが、裏から見ると山肌が崩れ落ちて茶色い崖がむき出しになった険しい・・というか痛々しい姿をしています。
磐梯山とブナ林
1.磐梯火山の成り立ち
磐梯火山は、磐梯山(大磐梯)(1816m)、櫛ヶ峰(1636m)、赤埴山(1430m)の三つの峰からなる成層火山です。磐梯火山の活動はおよそ70万年前に始まりました。古い時期の活動で、櫛ヶ峰や赤埴山を含んだ大きな山体が形成されました。その山体が崩壊した後、1~2万年前には大磐梯や小磐梯を中心とした新しい山体ができ上がりました。さらに1888(明治21)年の水蒸気爆発による噴火で小磐梯の峰が崩壊し、切り立った崖に岩肌が露出した爆裂火口が生じました(写真1)。この時に岩なだれによる川のせき止めで、桧原湖や五色沼をはじめとする裏磐梯の湖沼群が誕生しました(図1)。
2.ブナ林
ブナは、樹齢600年をこえる木もあり、一般的に太い立派なブナ林ができるのに300年以上かかると言われています。しかし、八方台からかつての湯治場である中ノ湯までの登山道には、樹齢100年ほどの若いブナを中心とする林が見られます。このブナ林は、1888年の噴火でブナをはじめとする多くの木々が爆風や飛んできた岩石で倒され、荒地となった跡から新たに育ったものです。そこでは、噴火を生きのび種をつけ、若いブナ林の親木となったと思われる巨木や老木にも出会うことができます。
中ノ湯:明治の噴火以前、磐梯山の中腹には、上ノ湯と中ノ湯と下ノ湯の3つの湯治場がありました。しかし1888年の噴火により上ノ湯と下ノ湯は壊滅し、中ノ湯に宿泊していた人のうち数人だけが助かりました。その中の一人、新潟県から来ていた住職の鶴巻浄賢(つるまきじょうけん)は貴重な噴火体験を証言しています。(案内板より)
裏磐梯の噴火(磐梯山噴火の状況)
磐梯山の噴火は、数万年前から幾度となく繰り返されてきました。明治21年(1888年)の噴火は、溶岩がほとんど流れ出さない水蒸気爆発で、大規模な山体崩壊を伴うものでした。地下のマグマによって地下水が熱せられて生じた高圧の水蒸気が、小磐梯と呼ばれた峰を吹き飛ばし、同時に北川の山腹を大きく崩壊させたのがこのときの噴火といわれています。このような火山活動は、長く活動を休止している火山に起こることが多いそうです。
火口原にある銅沼から見た火口壁は、溶岩や火山砕推屑物の堆積層が重なり、磐梯山が形造られた様子がよく観察できます。今でも火口壁の一部からは噴気が立ちのぼり、急峻な壁面は年々崩壊が進み、少しづつ形を変えています。(案内板より)
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