続いて「宇宙空間での活動」コーナー。
宇宙服の歴史やアポロ月面車などが展示されています。
●宇宙空間での活動
宇宙開発は、ロケットなどの技術的な進歩の物語であると同時に、人類が宇宙空間という地球とは全く異なる極限環境下で肉体的、精神的にどのようにすれば耐えられるかという事への挑戦の物語と言えるでしょう。アポロ計画の宇宙服は、酸素の供給、通信、温度調整など宇宙飛行士の生存に必要なあらゆる機能がそろった、まるで小さな宇宙船のようでした。宇宙飛行士の生命を守る宇宙服、生命維持装置、そして宇宙食などともに、月着陸船や月面車を展示し、宇宙飛行士が挑戦した月面での船外活動について紹介します。
●宇宙服の開発
宇宙服は宇宙空間という地上とは全く異なる環境で宇宙飛行士の生命を守るために開発されました。低圧による体液の沸騰を防ぎ、呼気と換気を行い、温度を調節し、宇宙線、放射能から保護するなど、多面的な機能が求められます。マーキュリー計画では宇宙船内での使用だけでしたが、ジェミニ計画以後は船外活動の時に、極端な温度変化や、宇宙塵から宇宙飛行士を守るために、さまざまな改良が加えられました。アポロ計画の宇宙服は背中に背負った生命維持装置を合わせると、地球上では82キログラムにもなりました。
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●アポロ宇宙服
これはアポロ計画で使われた宇宙服のカットモデル。宇宙服は全部で11層でできている。動きやすいことと、宇宙飛行士を宇宙の過酷な環境から守るために、いろいろな工夫がされている。
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●宇宙を目指した女性たち
アメリカには、最初のころは女性の宇宙飛行士はいなかった。そこで、自分たちが宇宙飛行士に適していることを証明した女の人たちがいた。それがこの13人。でも、最初のアメリカ人女性が宇宙を飛んだのはその20年後だった。
●宇宙食の開発
宇宙食はソ連で開発が始まり、初めて宇宙で食事をしたのもソ連の宇宙飛行士でした。マーキュリー計画では、一口サイズの乾燥固形物や、チューブに入った液状の食品でしたが、アポロ計画では、質とメニューが改善し、お湯が使えるようになったため、乾燥した食品を水で戻し、スプーンを使って食事ができるようになりました。その後スカイラブ計画では、容器はアルミ缶となりました。現在は、より地上の食事に近づき、レトルト食品やフリーズドライ食品の他、新鮮な果物や野菜を食べることができます。
●月面探査車
ソ連は、1970年に世界で初めてロボット探査車ルノホート1号を月に送りこんだ。ルノホートとは「月面を歩くというもの」という意味。その後、1973年にはルノホート2号を送りこんだ。それは1977年に打ち上げを予定していたルノホート3号のモデル。
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●アポロ月面車
アポロ月面車は1971年のアポロ15号計画の時に初めて使用されました。動きづらい宇宙服を着用した宇宙飛行士の徒歩移動は限られていましたが、月面車によって月面探査の範囲が広がりました。ユージーン・サーナン宇宙飛行士により、月面で時速18キロメートルが記録されています。アポロ17号のハリソン・シュミット宇宙飛行士は、「月面車なしでは、アポロ15号、16号、17号の大きな発見の数々は不可能だった。月の歴史についての現在の我々の知識も得られなかっただろう」と述べています。
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●アポロ月着陸船
1969年7月20日、アポロ11号の二ール・アムストロング宇宙飛行士の人類初の月面歩行を、6億人以上の人々がテレビで見たと言われています。月着陸船の設計は1962年から始まり、重量を軽くし、安全性を高め、様々な問題を解決するために、何度も改良されました。最初の課題は、コックピットの窓と座席の重量でした。最終的に宇宙飛行士は立ったまま飛行し、小さな三角形の窓で視界を確保することになりました。月着陸船を支える脚の本数も問題でしたが、最終的に4本とすることで決着しました。
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●月着陸船の脚
月着陸船は、上部と下部に分かれていて、月面に降りる時は下の大きなロケットエンジンを使い、4本脚で月面に着陸した。月から飛び立つときは、下部を発射台にして、上部だけが上昇した。これは、月面につく脚の部分(フットパッド)。
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アポロ月着陸船の造りが、とてもシンプルで簡素なのに驚きました。
でも考えてみれば、あまり精密に作りこんでしまうと故障の原因が増えるので、月面での移動のみを目的としたものなら、これくらいの方が修理もしやすくかえっていいのかもしれませんね。
他にもアポロ計画で使用されたカメラや様々な道具、傷だらけのハッチなどの展示もあり興味深かったです。
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