旅行期間:2014年1月
2日目
次に向かったところは「千と千尋の神隠し」の湯屋のモデルになったといわれる「四万温泉 積善館本館」。
台湾の九分も有名ですが、こちらにはシンボルの赤い橋(慶雲橋)があり、そのたもとに立つとまさにその世界の雰囲気を味わえます。
積善館
創業は元禄7年(1694年)。
創業当時の面影を残す「積善館本館」(日本最古の湯宿建築・群馬県重要文化財)、昭和11年(1936年)建築の「積善館山荘」(国登録文化財)、そして昭和60年建築の「佳松亭積善」と、それぞれ異なった趣を味わえるお宿です。
また、昭和5年(1930年)に造られた「元禄の湯」(国登録文化財)は、大正浪漫を今に残します。
どうぞ、積善館で「歴史と浪漫と心づくし」をお楽しみくださいませ。(案内板より)
積善館本館
この建物は当初、石置の板葺屋根の二階建で、一階を帳場と家庭用、二階を湯治客用としていました。三階は明治に増築したものです。
一階は農家に近い平面で、土間の台所、床上の帳場、座敷、納戸、中の間、式台、下の間、上段の間で構成されていました。
式台は公式の出入口に設ける低い板敷部分を指します。上段の間は床を他の部分より高くし、床の間と平書院を備えています。上段の間へは式台、下の間を通って入りました。式台や上段の間を設けていることは、当家が名主の家柄であったことを示しています。上段の間の上部を除く二階には、六畳の客室(ツボと称した)を表側に六室設けていました。
建造年代は古文書より寛政12年(1800年)以前と考えられています。この建物は比較的改造も少なく、当初の規模や建築様式をよくとどめており、江戸時代の湯小屋建築の遺構として、県内唯一の貴重なものです。(案内板より)
10時から日帰り入浴をやっているので、東京に帰る前に有名な「元禄の湯」に入ってみることにしました。
受付の横にある券売機で1000円のチケットを購入し浴場へ。(中は撮影禁止)
入り口の脇に下駄箱があるので、そこで靴を脱いで中へ入ってみると、なんとすぐに浴場になっています。
ちゃんとした脱衣所というものはなく、かろうじて籠が置いてある棚はありますが、湯船のある場所と同じなので濡れている。
別棟に荷物をしまえるロッカー(100円)があると言っていましたが、そこから裸で来るわけにもいかないので、結局ここで服を濡らしながら脱ぐしかない状態です。
浴場には、小さな湯船がたくさん並んでいるのですが、私にはちょとどれも熱い。
ぬるいのもあるのかもしれないと、いくつかに足をつっこんでみたのですが結局わからず、長く浸かっていることができませんでした。
あまり落ち着けなかったので、日帰り入浴でもうひとつ入れる岩風呂へ。
一度館内に戻り、受付横の階段を上って細い廊下を歩いていきます。廊下には赤い絨毯(というか布)が敷いてあり、年季の入った木造の建物とピッタリなじんでいて、イメージ通りの「積善館」という感じです。
岩風呂は混浴なのですが、カップルの先客がいたのでちょっと入りづらくあえなく断念。
館内に入れたこと以外は若干消化不良となってしまいました。
帰りに、入り口の脇にある資料館をのぞいてみました。
さすが歴史ある湯屋だけあって、貴重な写真や品々が展示されています。
一番奥に上段の間というのがあり、そこには歴代の当主らしき人々の写真が飾ってありました。
帰り際、やる気みなぎる若い番頭さんと話をすると、ほぼ毎日宿泊客を対象に積善館巡りツアーを開催しているのだそう。
日帰り入浴だと入れる場所も限られるので、宿泊客以外にもやってほしいなと思いました。
ちなみに積善館には、宿泊客のみ入れる広いお風呂もあります。
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