2016年3月31日木曜日

薬研温泉旅行記#08-河童の伝説が残る奥薬研温泉「夫婦かっぱの湯」

旅行期間2016年3月

2日目

そろそろ奥薬研に到着というころ、「かっぱの湯」と書かれた大きな看板が現れました。最初、ここかなと思ったのですが、こちらは今は利用できない「かっぱの湯」で、目指す「夫婦かっぱの湯」とは別物。






「夫婦かっぱの湯」は「かっぱの湯」からほんの数分のところにありました。
お風呂を管理する「奥薬研修景公園レストハウス」は、このあたりの名産のヒバの木で建てられたログハウス風の建物。敷地内には無料で利用できる足湯もある他、電気自動車の充電設備なども完備されています。







レストハウスの駐車場の脇にはカッパの像が建てられていて、「かっぱの湯」の由来が書かれた案内板もありました。




「河童の湯」の由来
湯の股渓谷にある露天風呂・通称千人風呂は、別名河童の湯ともいわれ、これには伝説が残っている。
貞観四年、今からさかのぼること一千百余年の昔、円仁慈覚大師が恐山を開山した後、薬研渓流をたずねることになった。大師は、道に迷って、丈余の崖から足を踏みはずして転落し、思わぬ大怪我をしてしまった。
慈覚大師は渾身の力を振り絞って断崖から這い上がり、大滝の川原で身体を休め思案にくれていたところ、夜半どこからともなく、大きなフキの葉っぱをかぶった一ぴきの河童が現れた。折からの満月にうかれながら慈覚大師の前に出て怪我のために苦しんでいる様子を見て何と思ってか、突然大師を背負っていずこともなく運び去ってしまった。翌朝、慈覚大師が眼をさましたところ、身体ごと大きなフキの葉っぱに包まれ、露天風呂の中に入れられていた。
そして、不思議なことに、昨日の痛みはすっかり消え失せ渓谷をわたる夜明けの風もさわやかに、もとの元気な姿に返っていた。慈覚大師は、この奇特な行為をことのほか喜び、河童の義心にすっかり感激して、そこを「河童の湯」と名付けたといわれる。それ以来、満々と湛えられたこの露天風呂の湯に満月が映ると、大きなフキの葉っぱをかぶった年老いた河童があし笛を鳴らしながら踊る姿が見られるという。(案内板より)


昔話によくありそうな伝説ですが、満月のくだりなんてとても風流で素敵です。

さて、さっそくお風呂に向かいます。
レストハウスの中で入浴券(大人250円)を買い専用の入り口から川岸の温泉へ。トイレはこの先にはないので、建物の中で済ませてから行きましょう。
浴場は男女に分かれていて、それぞれに屋根つきの脱衣所があります。

 

 


男女の浴場のしきりの上に夫婦のかっぱの像かあり、そこからコンコンとお湯が湧き出しています。
お湯の温度はけっこう熱いので、熱すぎる場合は備え付けのホースで水を入れて冷やしましょう。
開放的なお風呂のすぐ前には大畑川の渓流があり、森の香りがする涼しい風が心地よい。
このときは貸切で、一人で大きなお風呂を満喫できました。












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