2021年3月21日日曜日

コーカサス旅行記#51-アルメニアの世界遺産「ハフパト修道院」02-芸術的なハチュカル他

旅行時期:2018年10月

7日目

いったん外に出て、会議室だった建物へ。

=====ガイド=====
12世紀に創建され、ここもガヴィットのスタイル。
昔、ソ連時代に入るまでは、アルメニアの教会はとても強く、王様よりも強かった。そのため、重要な会議があるときはここにみんな集まって話しをした。
ここは会議室だが祭壇もある。これは、戦争中などで急に誰かが入ってきても、会議をしているとバレないようにするため。会議には必ず神父様も参加した。
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ここで、アルメニアの教会には欠かせないハチュカル(十字架)の話し。

=====ガイド=====
アルメニアでは十字架のことを「ハチュカル」という。ハチュは「十字架」でカル「石」という意味。十字架を作るときは、必ず玄武岩を使う。

また、建築物によって十字架の形が違うのもアルメニアスタイルの特徴。
ハチュカルには、三位(神様、神様の息子、精霊)が表現され、下部分が世界、中央がキリスト教、上が空の意味を表している。人が世界に生まれてキリスト教徒になり精霊になるという意味。左右には12人の使徒が描かれているものもある。
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アルメニアのハチュカルは実に様々なデザインで、ここハフパト修道院に残されているものは種類も多く国内でも有名なのだとか。
いろいろな国を訪れてきましたが、どこの国のどの時代にもこういう芸術的な才に恵まれた人って存在するんだと改めて思いました。

次に図書館へ入ると、床にたくさんの穴があいていました。
ジョージアで伝統的なワイナリーで同じような光景を見ましたが、ここでは戦争が起きたときに本をこの中へ入れて隠したのだそう。




そして、部屋の外が修道士たちが勉強した場所。外の光が入るので、建物の中に比べとても明るい。




教室から出て、修道院の外側を歩いてみます。

=====ガイド===== 
丘の上に堂々と聳える鐘楼は、この修道院の中で一番新しく13世紀のもの。今は使っていない。お祈りの時間やミサの時間を鐘を鳴らして知らせていた。
教会の外壁には、アショット3世の二人の息子が教会を持っているレリーフが見られる。
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あいにくの曇り空でしたが、それがまたこの修道院の重厚さと古さを際立たせていて、現代ではない昔の物語の中にいるような感じがしました。

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