6日目
カズベキ村を後にし、トビリシへ戻ります。
途中、ジンヴァリ貯水湖畔に建つアナヌリ教会を見学。
=====ガイド=====
この教会は、13世紀からこの地を支配していたアラグヴィ公爵家の要塞内部に、17世紀に建てられた。
教会のはじまりとなった要塞は、ジョージアが戦争状態だった15世紀に造り始めた。
当時、バラバラになっていた地方の人たちは、その中のエリートによって統率されていた。
ここのエリートたちは、エリスタヴィと呼ばれていて、そのエリスタヴィたちが要塞を造り始めた。最初は見張るためだけの塔が造られたが、その後16世紀に小さな教会が建てられた。上に赤レンガがあるがそれは修復されたあと。エリスタヴィたちの墓としても使われていたが、今は閉鎖され見学もできない。
16世紀から城壁も作り始めた。一番高い塔は教会の後ろにある塔(止まらないという意味の名前)。壁に穴が開いているが銃を放つため。塔は6階建てで、一階は住居だった。
もうひとつの教会は聖母マリアに捧げられたもので、17世紀の終わりから18世紀に建てられた。
壁には大きな十字架とその左右に命の木の象徴とされるブドウの木が彫られ、十字架も命の木として数えると3つ描かれている。「3」は正教では聖番号とされ、キリストと精霊で三位一体とされる。
ぶどうの木の下にふたりの天使が描かれているが、一人は靴を履いて、一人は履いてない。なぜそうなっているのか意味は不明。
十字架の下に二体のドラゴンがいるが、ドラゴンは悪魔の象徴とされ、悪魔に神様が勝ったという意味を表している。
左右の二頭のライオンは、鎖で結ばれている。ライオンはいい意味と悪い意味があるが、ここでは鎖につながれているので悪魔。教会で悪魔は自由になれないことを表している。
地面の穴はアラグヴィ川まで続いていたらしい。水を取りに行ったり、逃げるためのもの。
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教会内部へ入ります。
=====ガイド=====
ニコライ王がここに来た時に最初にこの教会を立てた。彼のためだけに、全教会の18世紀のフレスコがロシアスタイルで描き替えられて、今は19世紀のものが残っている。しかし、その描きなおされたインクの下に18世紀のものが発見された。
いろいろな聖人が描かれている。ジョージアやキリスト教のために戦った人達のフレスコなど。右の柱では6世紀にシリアから訪ねてきた13人の神父が描かれている。
最後の日のフレスコがある。円の中にキリストで、上が天国、左が聖マリア、右にヨハネ、周りには聖人たち。
キリストの下にテーブルの上に乗ったような十字架があり、テーブルの脇の老人の二人はアダムとイヴと考えられている。テーブルの下には秤を持った神様の手がある。
悪魔と天使の絵は巻物を握っている。悪魔が持っている巻物には人間の罪が書かれ、天使の巻物は善行が書かれている。その巻物を秤においてどちらが重いかはかり、天国行きか地獄行きか判断される。
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天使と悪魔の絵を見ると、悪魔が持ってる巻物の方がちょっと多い気がします。
なんだか、これを見る人間たちへのメッセージなのかもと思ってしまいました。。
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