2014年2月12日水曜日

上野恩賜公園散策と国立科学博物館見学#04-特別展「大恐竜展」見学

そろそろ本来の目的地、国立科学博物館へ向かいます。
結局40分以上もあちこち寄り道してしまいました。

国立科学博物館は大噴水のある広場の脇にあり、建物の両側にはそれぞれ、大きなクジラのオブジェと蒸気機関車が展示されています。

 


特別展「大恐竜展」への入り口は常設展示用のとは別で、チケットも1500円と少々お高い感じ。
常設のみだと600円(4月以降620円)ですが、特別展用のを買うと常設展示もそれで見学できます。
施設内は一部の展示物を除き、ほとんどが撮影OK(フラッシュ撮影や動画はダメ)。

 


チケットを買い建物へ入ってエスカレーターで地下に下りていきます。
エスカレーターの天上からは、発掘風景の写真が何枚もぶら下がり、否応なく気分も恐竜モードに。
ワクワクしてきたところで恐竜の世界へ突入です。



特別展「大恐竜展」
モンゴル・ゴビ砂漠は、1920年に、アメリカのアンドリュース調査隊が、数々の発掘をしたことで、世界有数の恐竜化石産地として世界に知れ渡ることになりました。
以来ゴビ砂漠は世界中の研究者が夢見る、恐竜発掘の「聖地」のような場所になっています。
1993年には、日本とモンゴルの研究機関による共同調査が始まり、数々の目覚ましい成果を挙げています。
ゴビ砂漠の恐竜化石は変形が少なく、つながった状態で見つかることが多いのが特徴です。
これだけの規模でモンゴル・ゴビ砂漠産の実物恐竜化石を見ることができるのは、極めて貴重な機会となります。(パンフレットより)




マジで?

というくらいの「まさに恐竜」の化石の実物が、あちらこちらに並べられています。
本当にこんなのが地球上を闊歩していたのかと思うと、かなり面白い。

それにしても、恐竜というとゴジラとかネッシーとかピー助(ドラえもん参照)とかくらいしかイメージ湧きませんが(ウソ)、こんなにたくさんの種類が存在していたんですね~

ティラノサウルス類の子どもの化石
ティラノサウルス類の子どもの化石として世界でもっとも保存のよい標本。典型的な死亡姿勢で首が後ろに反りかえった状態で化石化している。
首の骨、胴体の前方、尾の先をのぞいて、ほぼ全身が関節しており、また左の前あしも肩から腕、指先にかけて、後ろあしも腰からゆび先まできれいにつながっている。
ふつうはバラバラになってしまう腹部の繊細な腹肋骨も関節状態で保存されている。(案内版より)






アラシャサウルス:レプリカ(左)
白亜紀後期のモンゴル産テリジノサウルス類は断片的な化石が多く謎の恐竜とされていたが、白亜紀前期の地層から見つかった本標本により、その全体像やテタヌラ類のなかまであることなどがあきらかになった。アラシャサウルスはモンゴルではなく、中国の内モンゴルから産出されたものだが、テリジノサウルス類の全体像を把握していただくために展示した。(案内板より)

ハドロサウロイド類:実物(右)
基盤的なイグアノドン類からハドロサウルス類への進化の中間段階にあたると考えられる標本で、新種として記載される予定のものである。ハドロサウルス類は、サウロロフスのように北アメリカとアジアで共通するものが産出している。ハドロサウロイド類の進化の過程における移動や放散などを考える上でも、ゴビ砂漠のこれらのハドロサウロイド類の研究は重要である。(案内板より)

 


ヴェロキラプトル:実物(左)
尾は発見されていないが、それ以外の部分がほぼ完璧な標本である。背側に大きくまがる足の第2趾の末節骨にドロマエオサウルス類の特徴が見られる。胸の部分の骨格の中に、極端に薄い壁をもつ筒状の骨が入っており、ヴェロキラプトルが食べたものの一部である可能性が高い。このように非常に薄い骨壁をもつ白亜紀の動物としてはアズダルコ類の翼竜が候補としてあげられる。(案内板より)

プロトケラトプス:実物(右)
角竜類はジュラ紀後期にはアジアで最古の種が出現していた。白亜紀前期までの角竜類はプシッタコサウルスのように、角もフリルも発達していなかった。白亜紀後期になるとプロトケラトプスのように、フリルが顕著になっていった。白亜紀後期に角竜類は北アメリカに分布を広げ、北アメリカではトリケラトプスのように角も大きく、フリルも分厚く、全長6メートルをこえるケラトプス類が繁栄するようになる。2009年にウズベキスタンから角の大きなケラトプス類が、2010年に中国から頭骨だけだが、大型のケラトプス類が報告されるようになった。ゴビ砂漠の角竜はプロトケラトプスのような小型種ばかりだったのか、大型種がまだ発見されていないだけなのか興味深い。(案内板より)

 


サイカニア:実物
頭骨をおおう皮骨板が多角形で大きく膨らんで発達していること、傍後頭突起と方形骨がゆ合しているなどの特徴をもつ。ホロタイプ標本だが、首から後ろの骨格は発見されていないため、別種かもしれない別個体の標本をもとに復元されている。(案内板より)




前半は、比較的小ぶりな恐竜の化石が続いていましたが、さらに奥に進んでいくと、ついに主役級の恐竜たちが現れました。




でたーー!

その巨体の迫力に、近くにいたちびっこと口をあんぐり開けて見入ってしまいました。
死んで骨だけになってもなお、これだけの威圧感を醸し出しているとは、まるで背中で語る大御所の役者のような感じです。

オピストコエリカウディア:実物(上右)
1977年に命名された新属新種のホロタイプ標本。首から頭にかけては発見されていないが、肩から尾にかけてはほぼ完全である。竜脚類の尾椎は前後面とも平坦かややへこんでいることが多いが、オピストコエリカウディアでは、前方の尾椎の前面が凸型に出ていて、後面が凹型にへこんでいるのが特徴である。これはティタノサウルス類の竜脚類に見られる派生的な特徴である。
ティタノサウルス類は白亜紀に繁栄したが、完全な骨格はほとんど知られておらず竜脚類の中でも謎が多いグループである。骨盤が幅広いことから、竜脚類の中でも左右のあしの幅が特に広い、がっしりとした体形をしている。本展ではオピストコエリカウディアの実物化石を使用した骨格の復元を行った。これは世界でもはじめての試みである。(案内板より)

サウロロフス:実物(下上)
鳥脚類はもともとは二足歩行だったが、サウロロフスなどのハドロサウルス類では前あしの指先がひづめ状になっていることから、四足歩行に移行していたことがうかがわれる。サウロロフスは北アメリカにも同属が分布しているめずらしい例で、アジアと北アメリカ大陸が陸続きだったことの根拠の一つとされている。(案内板より)

サウロロフス頭骨:実物(下下)
頭頂部には後ろに伸びる突起をもち、種の識別などの役割を果たしていた可能性が高い。この突起は中空ではなく、鼻から吸った空気を通して音を出すようなことはなかったと考えられている。鼻の穴のまわりに広く浅いへこみがあるので、そこに空気を吸った時に風船状に膨らむ組織があったかもしれない。(案内板より)




タルボサウルス:実物
北アメリカのティラノサウルスと近縁な、アジア最大の獣脚類。ティラノサウルスとくらべると、頭骨の幅が比較的せまく、前あしのヒジから先の部分が比較的短い。あごは頑丈で歯が太く、骨をも砕くような咬みつきが可能であったと考えられる。タルボサウルスの標本はゴビ砂漠から多数見つかっているが、この標本はその中でも最大級で、頭骨だけで長さが1.2メートル以上もある。(案内板より)




サウロロフス様やタルボサウルス様などは、まさにイメージ通りの恐竜です。実際にこの方たちが巨体を揺らしながら歩いている姿をナマで見てみたい。


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